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『2001年宇宙の旅』講義

課題:2001年宇宙の旅 著 アーサー・C・クラーク原作小説と映画の比較
 
担当:田中佐季

私は先に映画を観たのですが、原作を後から読んで驚きました。描いていることはだいたい同じなのですが、描き方が全然違うように思えたからです。

映画にほとんど説明はなく、音楽と映像で表現していて、見ている人が実際にモノリスによる不思議な感覚を体験しているかのように表現していると思いました。原作ではヒトザルのシーンも、モノリスが降り立ちヒトザルたちを教育し、ヒトザルがどのように感じているかも描写してありましたが、映画だとただ何か黒い石が突然現れてドラム音が鳴り響いているだけでした。これだけの描写でどれだけの人が状況を理解できるのでしょうか。しかし、実際この時ヒトザルは未知の感覚に支配されており、私も映画を観ていて、少し酔うような感じがしました。本を読んでいるだけでは、ヒトザルの感覚はわからないので、映画を観ることで追体験できると思いました。

原作を読んで驚くことは、作者のアーサー・クラークさんがこの時代に未来のことを言い当てていることです。特に宇宙の旅に出発するシーンは、今から50年前とは思えないほどでした。

しかし、小説と映画のどちらともで共通して思ったことは、最後のスターチャイルドが何者なのかよくわからなかったことです。

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